10月22日 放生実践とお釈迦様の恩返し

本日は、台風の影響で天候不順でしたが、放生する時は、雨も降ることも無く、 大阪から2名参加者の方と共に行いました。

 

委託者は、岐阜3名。 埼玉2名でした。 

 

鮎 100匹、 コイ 5匹の3袋を放生しました。

 

今回は、親孝行という事について、少し考えてみたいと思います。 親に恩を返すために親孝行という言葉があるのですが、英語には”恩”という言葉がありません。 なので、恩人、恩師、恩を返す、恩を仇で返すなどの、言葉を説明するにも一苦労となります。 現在の日本は仏様の叡智が沢山あるアジアの仏教国から学ぼうという姿勢はあまりないように見受けられます。 逆に、恩や縁などの大切な言葉が存在しない、アメリカやヨーロッパから学ぼうという姿勢が強いのが社会の大きな流れのようです。 少し余談になりましたが、

 

これからお釈迦様が実母に返された恩についてお話したいと思います。 

 

 大変な苦労と共に、涅槃の世界(タイではニッパンといいます。)へ辿り着く事が出来た後、 お釈迦様のされた事の一つに、亡くなったお母様(マーヤ・デーヴィ)へ恩返しをする事がありました。

 

 お釈迦様のお母様が、お生まれになられた最大の理由は、お釈迦様を生むという事を目的でした。 そのために生まれて来られました。 よって、お釈迦様をネパールのルンビニでお生みになられた後、一週間足らずで他界されました。 なぜなら、人生での目的を達成したからです。

 

 お釈迦様のお母様の前世は、タイの言葉で言えば、テワダー出身でした。 どの階級のテワダーかは憶えていませんが、最上級の階級でなかった事は確かです。(テワダーとは、人間より上の世界で、神よりも下の存在です。 (天使、天女と言えば分かり易いかもしれません。) そして、お釈迦様を出産され目的を果たされたため、お亡くなりになります。 肉体から離れた後は、その魂はテワダーの一番上の位の部分へと格上げされてテワダーの世界へとお戻りになられていました。)

 

 お釈迦様はお生まれになられてから、たった一週間足らずしか実のお母様と過ごされておりません。 しかし、ご自分がこの世に生まれて来る事が出来たのは、お母様という存在があったからと、ズーッと感謝しておられました。 

 王子であったにも関わらず、出家され、そうしてようやく悟りを開かれます。 ニッパンの世界に到達する事が出来るわけですから、 ご自分が、どの世界(地獄の世界、テワダーが住む天界、それぞれの神々世界、ニッパンの世界など)へ、自由に行き来する事が出来るようになります。 もちろん、お母様がおられるテワダーの一番上の階級の世界へと赴きました。 そうして直接お母様にお会いされ、説法をされました。 説法が終わると共に、お母様は一番高い階級のテワダーから、いっぺんに一番高い階級の神様になられます。仏法(ダルマ)を聴き入られた事によるモノです。

 たった一週間、それも生まれたての赤ちゃんであったお釈迦様は、その恩義を深く受け止めて、天界のお母様への恩返しをされたお話です。 

 

 この事から、お釈迦様は、自分を生んでくれた母親がどのような人であれ、それが犯罪者であろうとも、精神異常があろうとも、虐待をした憎い人間であろうとも、生んでくれた母親がいなければ、自分という存在はこの世にないのだから、どんな母親であろうとも、生んでくれた恩がある事を忘れてはいけない、と説かれています。 これが真理です。 (もし、酷いめにあったとしても、それは自分自身の過去生の悪い業があっただけの話であり、カルマ解消をしてくれた有り難い相手というだけの話です。)

 

 私たちはお釈迦さまが持つような法力は、もちろんありません。 しかしながら、普通の人間にも出来る事はあります。

 

 生きている間にダルマ(仏法)を知る事で 動物には機会がほとんど与えられず、人間こそが徳分を積む事が許されている立場であり、大きな機会を与えられていると理解できます。 

 

 

 もし仮に自分の母親がご存命されていても、他界されていても、自分が徳分を積んだ時に、その徳分を自分の母親や父親に分けて下さいという祈りと共に、徳分分けをする事が出来ます。 徳分があれば、他界されていれば次の人生で良い所から出発する事も可能です。 もちろん、功徳を積むわけですから、自分の所に自動的に徳分が来ます。 そして、恩がある母や父に、今出来た徳分をあげて下さいと祈れば、もちろん、その徳分は該当する父や母へと行く事になります。 肉体を持たない魂であれば、徳分が自分のところに来た事をハッキリと認識出来るとの事です。 

 

 

  

徳分を放生という形で積んでみたい方はココをご覧下さい。

 

今回は、台風の影響で、川の水も濁っていたため、ほとんど魚が見えませんでした。 少し画像処理して、魚が見えるようにしてあります。